野犬だったわたし~チェルシーのひとりごと~

保護犬を引き取ったら、実は野犬だった。野犬の親は元捨て犬。必死で生きてきたのが野犬。野犬の良さを伝えたいと思い、野犬は初心者ですがこのブログをはじめました。

犬好き、という病

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自分の中にある、ずっと背負い続ける十字架

 

犬との付き合いは長いです。はじめは小学校の時、雑種のコロという犬を外飼いしていました。今から考えると、外飼いはやっぱり可哀想ですよね。その当時は小型犬以外は外飼いが当たり前だったので、庭に犬小屋をおいて鎖でつないでいました。

 

小学生ながらも鎖でつなぐのが可哀想に思ったので柵をつくってもらい、庭で放し飼いにするようになりました。夏になると線香花火をコロと一緒にしていたので、親戚から「かわっている」といわれていたな。

 

でもやっぱり子供だったので、自分で世話はきちっとせず散歩もたまに行くという感じで母親が世話をしていました。16年生きたので、大人に近づくにつれ散歩も毎日行くようになったけど。

 

コロが逝ってしまって、コーギーを飼い始めました。室内飼いで犬と接するうちに、コロも室内で飼ってあげればよかったという後悔が胸の奥に澱のようにたまって行きました。コロは楽しかったのかな?楽しい時間は少なかったはず。。。

 

子供は基本的に世話ができないと思います。成長に忙しい。子供が飼いたいと言っても、親が世話することになるのは目に見えている。親が犬好きでないと、飼わないほうがいいんじゃないかな。

 

コロはワタシ達を家族と思って慕ってくれた。山に行った時、池に飛び込んで泳いでワタシ達を追ってきてくれたこともあるし、どこかに出かけた時ほってかえられると思ったのか車を追ってスーパーまで走ってきたこともある(捨てにいったんじゃありません)。弱りだして庭でパタンと倒れるようになり、介護することもなく、アッサリと逝ってしまった。孝行な犬でもありました。

 

 親の死よりも愛犬の死の方が、悲しいかな、悲しい

 こんな感じで泣きそうになる想いを犬に対してずっと持っているんだけれど。人間に対しては、あんまりないな~という。ひどいことも人に対してしてきてるんだろうけど、そういう罪悪感ってすぐ消える。

 

凶悪犯罪に人が巻き込まれたニュースをみても、可哀想だとは思うんだけど、怒りで震えることはめったにないです。でも、Twitterなんかで犬が(ややこしいので他の動物は外します)虐待されていたり、山に飼い犬を捨てに行く、飼い主がひどい理由で保健所に犬を連れていく、なんかの記事は怒りで震えます。ひどいことした奴を本気でぶっ殺したいと思います。

 

もっと言ったら、父親が死んだ時より愛犬のボーロ(コーギー)が死んだ時のほうが自分の中でダメージが大きかったし、喪失感も大きかった。神様がどちらかを生き返らせてあげる、と言ったとしたら、迷わず愛犬の再生を選ぶと思う。。。

 

 

「それは問題ですね、ありがたいですけど。」

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犬を飼うということの原点に、立ち戻らせてくれる野犬

なんでかな?人間嫌いという程ではないとは思うんですが。

犬は人間社会で生きることを余儀なくされて、人によってはモノ以下のように扱われる弱い存在です。すべてが飼い主次第。自立したくてもできない。バイトしたくてもできない。野犬になんてなったら、人間のいないところで生きながらも、人間が放出した食べ物を食べるしか生きる道がない。人間は人間社会だから、生きようと思えば術はどこかにある。自分のプライドや世間体やネガティブな思いが邪魔になって生きづらいとしても。

 

たまたま偶然チェルシーに出会って野犬という存在を身近に感じるようになったのは幸いでした。チェルシーは媚びないし、歩み寄ってもこない。攻撃もしてこない。人間によって捨てられた犬がルーツであるだろうけど、フラットな姿勢を保っている。精神が自立している。リスペクトすべき生き物だとういう存在感にあふれている。

 

家庭犬とはまた一味違う、荒削りな魅力を備えているのが野犬。自称「犬好き」で色んな種類(純血種やミックス犬やら)を飼ったことがある人は絶対ハマると思います。野犬に。荒波を乗り越えてきた?絶対的な存在感は、なにかしら訴えかけてくるものがあります。ある意味「野犬」はブランドになってもいいくらいの価値がある。“野犬”っていうワードは、孤独で世間になじめないカッコよさがあるアウトローみたいな、かっこいい意味で使われているわけだし。

 

「野犬」によって、「犬好きという病」が加速しそうな自分。「犬好きという病」の人に、野犬は絶対におすすめです。ピュアな何かを教えてくれる、思い出させてくれる。優しいだけではない、厳しいまなざしで見つめてくれる、そして、少しづつこっちサイドのことも受け入れてくれる。野犬は、なんていうか、犬を飼うことの原点に、立ち戻らせてくれるんです。

 

 ※やったー!!関係者の方、お疲れ様でした!!挙手された方、ナイスです。

 

 

 

「こんな風に足を伸ばして眠れるって、とても気持ちがいいことなのね。

 だからいつも、あきるまで眠るって決めてるの」チェルシーのひとりごと

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